
ベンジャミン・フランクリン(1705-1790)
Benjamin Franklin
アメリカ建国の父の一人、フリーメーソン
アメリカの政治学者、物理学者。 勤勉性、探究心の強さ、合理主義、
社会活動への参加という18世紀における近代的人間像を象徴する人物
アメリカのフリーメーソンを代表する人物は、ベンジャミン・フランクリンです。
1734年6月17日、『ペンシルヴェニア・ガゼット』紙は、そのコラム記事で、「先週の月曜日にウォーター・ストリートのタン・タヴァンで開かれたフリーメーソンのロッジにおいて、フランクリンが次年度のグランド・マスターに選ばれた」ことを報じています。
同じ年、フランクリンはアンダーソンの『フリーメーソン憲章』のリプリント版を出版していますが、それは北アメリカで印刷された最初のフリーメーソンに関する文献でした。
雄弁にフランクリンのフリーメーソン精神を物語っているのは、1706年に生まれ、1790年に亡くなるまでの、彼の経歴そのものがフリーメーソンの誕生とその発展の時期とぴったり重なることです。
フランクリンが典型的に示しているのは、づりーメーソンでもアメリカ精神でもなく、18世紀のヨーロッパの時代精神なのです。
言いかえれば、ヨーロッパ18世紀の時代精神、『自由』『平等』『博愛』『理性』『科学技術』という『啓蒙主義』の受け皿がアメリカであったという事です。
フランクリンは、ボストンの蝋燭・石鹸の製造職人であったチチノ17人の子のうちの15番目の子として生まれました。
兄ジェイムズの印刷所に徒弟奉公に入ったことが、フランクリンの生涯を決定づけることになります。
彼はそこで印刷技術を身に付けただけではなく、兄の新聞『ニュイー・イングランド・クラーント』の自由主義的な論調に大きな影響を受けました。
その後、彼は兄と対立してフィラデルフィアへ行き、印刷者として独立を目指します。
さらに1724年には印刷の関係の仕事でロンドンに向かいます。
1724年といえば、創設後間もないロンドンのグランド・ロッジがアンダーソンに委託した『フリーメーソン憲章』の出版された翌年です。
フランクリンがロンドンで、フリーメーソンの活動を直接見聞したと推測してもおかしくはありません。
ロンドンでは、印刷職人として働いていましたが、当時印刷の活字を起こしていたウィリアム・ウラストンの『自然宗教論』に飽き足らず、自分で執筆をはじめました。
これがフランクリンの最初の著作『自由と必然、快楽と苦痛について』であり、かれはそこでハッキリと理神論の立場に立つことを表明しました。
1726年、フィラデルフィアに戻ったフランクリンは、印刷所を始め『ペンシルヴェニア・ガゼット』という自分の新聞も発行します。
アメリカ植民地のフリーメーソンに関する情報だけではな滞英中に自分自身でも直接知る機会のあったロンドンのグランド・ロッジに関する記事がこの新聞に掲載されました。
1731年、フランクリンは「セント・ジョンズ・ロッジ」において、フリーメーソンに加入します。
ボストンでもそうでしたが、フィラデルフィアのロッジも、知事・判事・富裕商人・学者などのエリートが集まるクラブというべきものでありました。
フリーメーソンとしてのフランクリンの活動歴は、1732年にジュニア・グランド・ウォーデン、1738年にはセクレタリー、1749年にはプロヴィンシャル・グランド・マスター、1750年には福グランド・マスターとなっていることが記録されています。
1752年にはフィラデルフィアのロッジ専用の建物、メイソンズ・ホールを建設する計画に関わっています。
フランクリンとフリーメーソンとの関係で、忘れてはいけない事があります。
それは凧揚げの実験で知られているように、稲妻と電気が同じものであることを証明した事始め、自然科学の分野においても顕著な業績を上げている事実です。
彼は、イギリスのロイヤル・ソサイティとフランス・科学アカデミーの会員にもなっています。
フランクリンの場合、単に理論だけではなく、避雷針の発明のように実用性を重視した点に特徴があります。
18世紀のフリーメーソンは、理神論・啓蒙主義と歩調を合わせており、自然科学はフリーメーソンの「思想体系」の一部となっていました。
イギリスの代表的なフリーメーソンとして、ロンドンのグランド・ロッジを指導したデザギュリエと、アメリカ植民地時代の代表的なフリーメーソンであったフランクリンがともに自然科学者であったという事実は、フリーメーソンと自然科学の密接な関係をなにより、ハッキリと示しています。
(関連情報)
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